ポイント

  1. 骨は「骨密度」と「骨質」の2つの要因によって強さが決まる。骨の強さが低下して骨折しやすい状態になるのが「骨粗鬆症(こつそしょうしょう)」。
  2. 男女とも骨量のピークは20代!
    特に女性は閉経に伴い急激に減少。
  3. 若い時の生活習慣の乱れが
    「骨粗鬆症」につながっている。
  4. 高齢者の骨折の一部は骨卒中といわれている。
    高齢者の骨折は日常生活が制限され、
    生命に関わることも。
  5. 「骨粗鬆症」は自覚症状が乏しいため、
    定期的な骨密度検査を!
    「骨粗鬆症」と診断されたら
    きちんと治療をうけよう。

Dr.Kの深堀り解説

骨の強さが低下して骨折しやすい
状態になる「骨粗鬆症(こつそしょうしょう)

骨は骨量の指標となる「骨密度」と、骨の構造などの「骨質」の2つの要因によって強さが決まります。若い時の生活習慣の乱れは「骨粗鬆症」につながることが分かっています。

骨卒中予防のために、骨粗鬆症検診を!

「骨粗鬆症」により起こる高齢者の大腿骨近位部骨折や脊椎骨折などは、死亡までの期間が極端に短くなり、「骨卒中」といわれています。高齢になってから骨折する人は50歳前後で手首を骨折していることが多いことが分かっています。50歳をこえたら、骨密度検査を行い、必要に応じて「骨粗鬆症」の治療を行うことをお勧めします。

ロコモティブシンドロームが進行すると
要介護のリスクが高まる

加齢に伴う筋力の低下や関節や脊椎の病気、「骨粗鬆症」などにより移動機能の低下をきたした状態を「ロコモティブシンドローム(ロコモ)=運動器症候群」といいます。ロコモが進行すると将来介護が必要になるリスクが高くなります。要介護になる原因の上位は、運動器の障害であることが多いとされています。
大腿骨頚部(だいたいこつけいぶ)骨折/転子部(てんしぶ)骨折は増加傾向にあります。ロコモを防ぎ、骨卒中を予防しましょう。